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大手企業の人事に転職したい。求められるスキルや注意点とは?

大手企業の人事に転職したい。求められるスキルや注意点とは? 社労士

大手企業の人事には、高いコミュニケーション力やプロジェクトマネジメント力、リーダーシップなどが求められます。今回は転職活動をする上で意識したいポイントを解説。

大手企業と中小企業の人事の違い

まずは、大手企業と中小企業における人事の業務内容の違いについて解説します。
大手企業は、人事部門が独立していたり分業が進んだりしている場合が多くあります。
一方で中小企業は、総務や経理と兼任となる場合が多い傾向です。

大手企業の場合

大手企業の場合、中小企業と比べて部署の規模が大きく、人事部門が部署として独立していることが多くあります。
また人事の中でも採用、育成、労務などと業務ごとに担当がわかれていたり、さらに採用の中でも中途、新卒と細分化されている場合もあります。
そのため、中小企業よりも大手企業のほうが専門性を高めやすいと言えるでしょう。

中小企業の場合

中小企業では人事部門が独立しておらず、総務や経理などを兼務することが多いため、人事以外の業務にも対応する必要があります。
小規模な企業では一人ですべての業務を担当することも多いため、幅広い業務をこなせるオールラウンダーが求められる傾向です。

大手企業が求める人事の人材とは?

ここからは、大手企業が求める人事の人材について解説します。
求められる主なスキルは以下の4つです。
大手企業へ人事としての転職を目指している人は、ぜひ参考にしてください。

コミュニケーションスキル

人事の仕事を進めるには、社内外のさまざまな人との連携が必要となります。
そのため、高いコミュニケーションスキルは必須と言えるでしょう。
単なる会話が得意なだけでは、大手企業が求めるコミュニケーションスキルを保持しているとは言えません。
例えば、社員や経営層に採用ニーズや課題を聞き出すヒアリング力、採用計画や組織・制度づくりに対する企画提案力、面接で応募者を見極めるための質問力や説明会でのプレゼン能力など、あらゆる場面で通用するスキルが求められます。

プロジェクトマネジメント能力

大手企業の人事には、さまざまな人たちとともに複数のプロジェクトを同時進行しなければならない場面が多くあります。
そのため、人事にもプロジェクトマネジメント能力が求められます。
プロジェクトマネジメント能力とは、プロジェクトの目的や予算、期限などを定義・把握して、問題なく目的が達成されるようにスケジュールの策定や進行管理をするスキルです。
例えば人事制度の作成・変更や新人研修の企画・運営を進めるには、こうしたスキルが必要となります。

リーダーシップ

大手企業の人事にはリーダーシップも必要です。
前述の通り、人事にはさまざまな人たちと連携をとりながら進めなければならない業務が多くあります。
そのため、社内外問わず関係者を先導したりまとめあげたりするリーダーシップが必要となるのです。
特に管理職候補として採用される場合は、これまでの仕事でリーダーシップを発揮した経験が求められるでしょう。

番外編:英語力

企業によっては、一般的な人事業務の経験や知識はもちろん英語力が求められる場合もあります。
グローバル展開をしている日系企業や外資系企業の日本法人では、グローバル人材を採用したり海外の企業とやりとりをする機会が多くあります。
そのため、人事でも一定の語学力が必要となるでしょう。

関連記事:経理の転職で後悔する7つのケースとは|成功のポイントや評価されるスキルも解説

大手企業の人事に転職したい。成功のポイントは?

大手企業の人事に求められるスキルは前述の通りです。
それでは、大手企業への転職を成功させるにはどうすればよいのでしょうか。
ここからは、転職に成功するための4つのポイントについて解説します。

自己分析を徹底的に

まずは、徹底的な自己分析が必要です。
これまでの業務経験や実績を振り返って、具体的にまとめておきましょう。
経験年数や今までの業務経験、実績、強み、人事として何ができるのかを分析してアピールできるようにしておくと、面接の際に役立ちます。

希望企業や業界のニーズを把握

企業が人事としてどのような人物を求めているのかを把握し、自分がいかに当てはまっているかをアピールしましょう。
例えばどのような企業でも、人事にはコミュニケーション力や調整力などが求められます。
またグローバル企業では、人事業務のスキルだけでなく英語力も必要です。
自分がこうした人物像にふさわしいことをアピールするには、どのような経験やエピソードが使えそうか考えてみましょう。

強い志望動機をつくる

強い志望動機をつくるには、「なぜこの企業で働きたいのか」と「なぜ人事として働きたいのか」を明確にする必要があります。
応募先ならではの強みなどを調べた上で、応募先のどこに魅力や興味を感じているのかを話せるようにしておきましょう。
またなぜ他職種ではなく人事になりたいのか、自分が人事としてどのように貢献できるのかも考えておきましょう。

資格を取得する

人事に必須の資格はありませんが、業務では専門知識やスキルが必要となります。
そのため、資格があるとよいアピールになるでしょう。
基礎知識が身についていることだけでなく、積極性や学習意欲があることも伝わって高く評価される可能性があります。

大手企業の人事に転職する際に役立つ資格4選

前述の通り、大手企業の人事に転職するには資格の取得がおすすめです。
それでは、具体的にどのような資格が役立つのでしょうか。
大手企業へ人事として転職を目指す人におすすめの資格を4つご紹介します。

社会保険労務士(社労士)

社労士は、人事・労務管理に関する専門知識やスキルを証明する国家資格です。
どのような企業でも、従業員がいれば労働条件や人事規則、社会保険の手続きなどが発生します。
社労士の仕事は、こうした人事・労務管理全般に関する問題を見つけたり、改善策をアドバイスしたりすることです。

経営学修士(MBA)

MBAはMaster of Business Administrationの略で、ビジネススクール(経営学大学院)を修了すると得られる学位です。
MBAを得るには、会社の経営に関する知識を体系的に習得する必要があります。
具体的には経営戦略、マーケティング、人的資源管理、アカウンティング、ファイナンス、オペレーション管理、ビジネス法、経済学などを学びます。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、働く人の転職・就職やキャリアに関する悩みや相談に対し、提案やアドバイスができる専門知識やスキルを証明する国家資格です。
試験では実技試験と学科試験が実施されます。
なお人事未経験者がキャリアコンサルタント試験の受験資格を得るには、厚生労働大臣認可の講習を修了する必要があります。

TOEIC

TOEICはビジネスや日常生活で使う英語の理解力を測るテストで、読解力とリスニング力が問われます。
企業によってはグローバル人材の採用が発生することもあり、その場合は人事職でも英語力が必要です。
特に海外とのやりとりが多い企業では、850点〜900点以上のスコアが求められる場合もあります。

大手企業の人事に転職する際の注意点

人事として大手企業への転職を成功させるのは、簡単なことではありません。
ここからは、大手企業に人事としての転職を目指す際の注意点を3つご紹介します。
これから転職活動を始める予定の方は、ぜひ参考にしてください。

転職活動に時間がかかる

現職を続けながら転職活動を進める場合、仕事と転職活動を両立させなければなりません。
転職活動には必要な準備が多く、面接などの予定調整も必要となります。また、すぐに希望に合った転職先が見つかるとは限りません。
転職活動はすぐに終わるものではなく、ある程度の時間がかかると思って取り組みましょう。

キャリアを考える

大手企業に転職をすれば、必ずしもキャリアアップできるというわけではありません。
そのため「とにかく大手企業ならどこでもいい」という考えでの転職活は、おすすめできません。
転職したらどんな仕事をして、どのようにステップアップしていくのか、今後のキャリアプランを考えた上で転職先を選ぶようにしましょう。

待遇や職場環境をしっかりチェック

大手企業に転職すれば、必ずしも待遇や環境がよくなるというわけではありません。
一般的に人事など管理部門の給与は、営業やIT系などの職種よりも低い傾向があります。そのため、転職さえすれば給与を上げられるというわけではありません。
特に未経験や経験が浅い人の場合は、前職より下がってしまう可能性もあります。

求人情報などをよく調べて、重視したい条件に合った企業かどうかをよく考えながら転職先を選ぶようにしましょう。

まとめ

本記事では、大手企業の人事に転職するためのポイントや求められるスキル、役立つ資格、注意点などについて解説しました。
ポイントをまとめると、以下の通りです。

  • 大手の人事部門は分業しているため専門性、中小ではオールラウンダーが求められる
  • 大手の人事に求められるスキルはコミュニケーション力、プロジェクトマネジメント力など
  • 大手へ転職するには自己分析、企業ニーズの把握、強い志望動機などが重要
  • 大手への転職で人事に役立つ資格は社労士、MBA、キャリアコンサルタントなど

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