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経理の転職理由はどう伝える?未経験の場合の伝え方も解説

簿記

経理の転職理由はポジティブに伝えることが大切です。
ネガティブな理由がきっかけの場合もあるかもしれませんが、伝え方を工夫してみましょう。

本記事では、経理の転職理由について、未経験者の場合の伝え方や成功のポイントも含めて詳しく解説します。
経理転職を目指している方、検討している方はぜひ参考にしてみてください。

経理は転職しやすい?

経理の仕事は、どのような企業にとっても欠かせない業務です。
ビジネスでは取引が必ず発生するため、それを適切かつ正確に記録する経理の仕事は、業界を問わずあらゆる企業において重要です。

そのため、転職先の候補となる企業が多く、転職しやすい職種だといえます。また、経理の知識は汎用性が高いため、業界をまたいだ転職も比較的実現しやすいでしょう。

経理業務に必要な知識はどの業界でもある程度共通しているため、保有資格や過去の実務経験を活かして幅広い企業にアピールできます。

よくある経理の転職理由

よくある経理の転職理由としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 人間関係に不満がある
  • 残業や休日出勤が多い
  • 収入を増やしたい
  • 将来を見据えてスキルアップしたい

それぞれ順番に見ていきましょう。

人間関係に不満がある

人間関係にストレスを感じたことがきっかけで、転職を考えるケースは多いようです。

社会に出ると、学生時代の友人関係とは異なり、価値観の合わない人とも付き合っていく必要があります。
上司や同僚とうまくコミュニケーションが取れなくても、協力して仕事を進めなければなりません。

職場は社会人にとって1日の大半を過ごす場所であり、人間関係がうまくいかないと仕事だけでなくプライベートに影響を及ぼす可能性もあります。

パワーハラスメントなどがあれば、深刻な事態になる可能性もあります。

残業や休日出勤が多い

残業や休日出勤の多さを転職理由に挙げる人も少なくありません。
経理の仕事は、給与の支払いや請求書の確認など特定の日に業務が集中しやすく、月末・月初や決算の時期などはきわめて忙しくなる職場が多いでしょう。

特に経理の人材が不足している企業や経理担当者がその他の業務もカバーしているような企業では、残業・休日出勤が多くなるはずです。

多忙な状況が続けば、転職を考えるのも自然の流れだといえます。

収入を増やしたい

経理は専門性の高い業務ではありますが、その他の部門と比べて高い給与が得られるケースは多くありません。
努力や成果に対して十分な給与が得られないことから、転職を考える方もいるでしょう。

また、営業など直接的に貢献度が表れる部門に比べ、経理の仕事は高い評価を得るのが難しいという面もあります。
取引をどれだけ適切かつ正確に記録しても、売上や利益の向上に直結するケースは少ないでしょう。

どれだけ努力しても評価が変わらなければ、よりよい待遇を求めて転職を検討し始める方が増えてくるはずです。

将来を見据えてスキルアップしたい

「もっとレベルの高い仕事にチャレンジしたい」「仕訳だけでなく会計や財務の仕事にもチャレンジしたい」など、将来を見据えたスキルアップもよくある転職理由の一つです。

経理の仕事の多くは、ある程度慣れてくると処理をパターン化できるものです。
ルーティン業務が多くなれば、物足りなさを感じる方も出てくるでしょう。

「何年経っても同じ仕事しかさせてもらえない」「会計の仕事を覚えたいけれど、なかなか担当変更がありそうにない」など、現職でのスキルアップが難しい環境が転職を考えるきっかけになります。

経理の転職理由はポジティブに伝えることが大切

転職の理由はネガティブなものが少なくありませんが、伝える際には工夫が必要です。
ここでは、以下4つのネガティブな理由を転職の書類選考や面接でどのように伝えるべきか、順番に解説します。

  • 人間関係に対する不満
  • 業務量に対する不満
  • 待遇に対する不満
  • 業務内容に対する不満

人間関係に対する不満

人間関係に不満があり、転職を考える方は少なくありません。
しかし、転職理由をそのまま希望の企業に伝えてしまうと、「人間関係がうまく築けない人なのではないか」「自己中心的な人なのではないか」と悪い印象を与えかねません。

人間関係の不満が原因で転職する場合は、「今後どのような環境を望んでいるか」を伝えるとよいでしょう。
例えば、「コミュニケーションが少なく、個人で仕事を進めるケースが多い職場だったので、より周囲と連携しながら働きたいと思った」といったイメージです。

転職後の活躍をイメージさせる伝え方にすれば、プラスの評価につながりやすくなります。

業務量に対する不満

業務量が多すぎるという理由で転職を考える方もいるでしょう。

「業務量が多く、残業や休日出勤が辛いので転職する」といった説明では、「少し残業が発生しただけでやめてしまうのでは?」と不安を抱かせることになりかねません。

「改善に向けた前向きな考え方やアクション」をうまくアピールできれば、ネガティブな印象を与えることなく転職理由を説明できるはずです。

例えば、「現職では残業が多く、業務の効率化提案もなかなか通らない。社員による改善提案が積極的に行われている貴社では、前向きな現場改善が可能と考えた」といった説明が考えられます。

待遇に対する不満

続いて、現職での評価や待遇に不満があり、転職を検討するケースです。

「待遇に納得がいっていない」とストレートに伝えるだけでは、「給与のためだけに働いている人」との印象を与えてしまう可能性があります。

例えば、「経理のスペシャリストとして成長し続けるため、成果重視の評価制度を持つ企業で働きたいと思った」といったように、スキルの向上やキャリアプランにうまくつなげることで、ポジティブな印象に変わります。

業務内容に対する不満

担当している業務内容に不満があり、転職を希望する方もいるでしょう。
経理の仕事はルーティン業務が比較的多いため、大きなやりがいを感じられないケースが出てくるかもしれません。

しかし、「定型業務ばかりでやりがいがない」といったネガティブな伝え方ではよい印象になりません。
自身のスキルアップやチャレンジに焦点を当て、ポジティブに伝えましょう。

例えば、「経理のスペシャリストとして対応可能な業務の幅を広げていきたいと思っているが、現職ではポストが埋まってしまっている。会計や財務など、貴社で幅広い業務にチャレンジしていきたい」といった説明が考えられます。

経理の転職を成功させるために

経理の転職を成功させるためには、転職理由をうまく伝えるとともに以下のポイントを押さえておくことが大切です。

  • 資格を使ってアピールする
  • 転職先での業務内容を確認する
  • 実務経験を具体的に伝える

順番に見ていきましょう。

資格を使ってアピールする

経理は専門性の高い仕事であるため、資格を使ったアピールが効果的です。
なかでも日商簿記は、採用担当者にも広く認知されており、経理の知識レベルをアピールするための有効な手段だといえます。

日商簿記3級でも基礎知識の証明にはなりますが、経理転職を目指すなら2級以上を取得しておきたいところです。
商業簿記と工業簿記の基礎が身についており、実務レベルの知識があるとみなされる可能性が高いでしょう。

1級を取得できれば、連結決算など複雑な業務にも対応できるスペシャリストとして多くの企業で重宝されるはずです。

関連記事:日商簿記検定(3級・2級・1級)の概要と筆記試験・ネット試験の違い

転職先での業務内容を確認する

希望の企業への転職を成功させるには、転職後の業務内容をよく確認しておくことが大切です。
経理と一言でいっても、仕事の内容や役割はさまざまです。

例えば、本社の経理部門と工場の経理部門では必要な知識も日常の業務内容も大きく異なるでしょう。
募集内容をよく確認し、求められている役割を正しく理解したうえで、自身の持つ知識や経験を適切にアピールすることが大切です。

実務経験を具体的に伝える

すでに経理の実務経験がある場合は、具体的にその内容を伝えましょう。
日商簿記などの資格を持っていても、知識を実務に活かしたり会計システムを使いこなしたりするには時間がかかるものです。

十分な実務経験があれば、「スムーズに業務を開始できそうだ」との印象を与えられるでしょう。
「どのような業務をどの程度の期間担当したのか」「どのような課題があり、どのような工夫をしたのか」「どのような成果があったのか」などを具体的に伝えることで、採用後の活躍イメージを持ってもらいやすくなります。

未経験から経理に転職する場合の理由は?

未経験の方が経理に転職する場合も、経験者の場合と同様にポジティブな伝え方をすることが大切です。
現職への不満ではなく、経理という仕事やその企業のどこに魅力を感じているのか、転職後にどのように活躍したいのかといった要素を盛り込みましょう。

「営業のノルマが辛いから」「現職で人間関係がうまくいっていないから」といったネガティブな要素ではなく、「会社経営を数字の面から支える経理の仕事に魅力を感じた」「経理のスペシャリストとして、実務を経験しながらより難易度の高い資格に挑戦し、継続的にスキルアップを図っていきたい」といったポジティブな伝え方を意識してみてください。

まとめ

本記事では、経理の転職理由について、未経験者の場合の伝え方や成功のポイントを含めて詳しく解説しました。
ポイントをまとめると、以下の通りです。

  • 経理はどの企業にも必要な仕事であり、知識の汎用性も高いことから転職しやすいとされる
  • よくある経理の転職理由は、人間関係の不満や残業・休日出勤の多さなど
  • 転職理由がネガティブな場合、ポジティブな伝え方に変える工夫が大切
  • 転職を成功させるには、資格などを使ってアピールするのもおすすめ

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