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経理で英語力を活かしたい。転職を成功させるポイントを解説

簿記

経理職で英語を活かして転職するには? 英語力を身につけるメリットや、経理の仕事で英語が必要な場面について、おすすめの資格の紹介などから、転職を成功させるポイントについて解説します。

経理職で英語を身につけるメリットとは?

経理職の人が英語を身につけることにはメリットがあります。
ここでは3つのメリットを紹介します。

英語力がある人材の需要が増えている

近年、ビジネスはグローバル化が進んでいます。
海外に進出している企業や海外と取引をしている企業が3割近くあることからも、ビジネスのグローバル化は明らかです。

また、インターネットの普及などによりオンライン会議を行う企業が増え、国内にいながら海外企業とリアルタイムで取引することも可能になりました。
テクノロジーの発達も影響し、今後さらにグローバル化が進むと予想されます。

このような状況に対応するため、多くの企業がビジネスパーソンの英語力を重視しています。
経理職も例外ではありません。

経理職の知識や経験に加え、高い英語力がある人材は、今後ますます需要の増加が見込まれます。
英語を身につけることで、希望する企業へ転職できたり、キャリアの選択肢を広げたりできるでしょう。

年収アップを図れる

年収アップを図れることも、経理職が英語力を身につけるメリットと言えます。

英語力があると、大手企業で活躍しやすくなります。
というのも、大手企業は海外に進出していたり、海外企業と取引したりしているケースが多く見られるからです。
このような企業では、海外の取引先とコミュニケーションをとったり、英語の書類を取り扱ったりといった英語を使う業務があるため、経理職でも英語力がある人材を求めているのです。

大手企業は中小企業に比べて給与水準が高いため、大手企業に転職できれば年収が上がる可能性が高まるでしょう。
転職後も英語力が人事考課で高く評価されれば、昇給や昇進につながりやすくなり、さらに年収アップを図れるかもしれません。

外資系企業やグローバル企業の転職が可能に

英語力があれば、日本国内の企業だけでなく、外資系企業やグローバル企業への転職も可能です。
外資系企業やグローバル企業では、社内での会話や取引先とのやりとり、経理業務などあらゆる場面で英語が使われるため、英語力が必要不可欠です。
もちろんこの傾向は経理職にも見られます。

実際、グローバル企業や外資系企業では、経理職の応募条件に「英語力」をあげているケースが少なくありません。
外資系企業やグローバル企業の経理職へ転職したい場合は、英語力を身につけておきましょう。

経理が英語を使うのは「英文経理」を行うとき

経理が英語を使う場面として「英文経理」があげられます。
英文経理とは、外資系企業や日系グローバル企業で行われる、英語を使った経理業務のことです。
英語を使って経理を行うため、英語力と経理の知識の両方が必要です。

英文経理には、米国会計基準で経理処理をするケースと、日本会計基準で経理処理をするケースの2つがあります。
どちらの会計基準で経理処理をするのかは企業によって異なりますが、外資系企業と日系グローバル企業とでは、使用する会計基準に傾向が見られます。
それぞれの企業における英文経理の特徴を見ていきましょう。

外資系企業における英文経理

外資系企業とは、海外で設立後、日本に進出し、日本でも同様のビジネスを展開している企業のことです。
外資系企業の場合、社内文書や会計システムで英語を使用する場合が多くなります。
本社がIFRS(国際会計基準)を採用している場合は、英語表記の財務諸表を理解しなければなりません。
そのため、外資系企業の経理ではとくに英語の読み書きが求められます。

英語が公用語となっている外資系企業の場合、本社や海外支店で働くスタッフたちとのやりとりにも英語を使用します。
会議をしたりメールで業務内容を確認したりなど、業務で英語を使用する頻度は高いと言えるでしょう。

日系グローバル企業における英文経理

日系グローバル企業とは、日本で設立され、海外でも同様のビジネスを展開している企業のことです。
日系グローバル企業の場合、日本の会計基準を採用していることが多いです。
このような場合、日々の業務で高い英語力が求められることは少ないでしょう。

いっぽうで、海外の子会社においては現地の会計基準を採用しているケースがあります。
現地の会計基準から日本の会計基準へ変換する必要がある場合もあるようです。
ほかにも、海外企業との契約や、海外の子会社との連結決算を行うこともあります。
このように、業務において海外の取引先やスタッフとのコミュニケーションが必要になる場合は、ある程度の英語力が求められるようです。

経理におすすめの英語に関する資格

英語力があると転職の幅が広がります。
英語力を客観的に証明するには資格が有効です。
ここでは経理への転職に役立つおすすめの資格を3つ紹介します。

IFRS(国際会計基準)検定

IFRS(国際会計基準)検定は、ICAWE(イングランド・ウェールズ勅許会計士協会)が主催する国際会計基準検定の日本語試験です。
この資格を持っていれば、国際基準にもとづく会計知識があることの証明となります。
IFRSの適用は世界的に進んでおり、日本においてもIFRSを適用している企業が増加傾向にあります。
国際基準にもとづく会計知識がある人は、外資系企業やグローバル企業の経理で重宝されるでしょう。

IFRS(国際会計基準)検定は、英語ではなく日本語での受験が可能です。
語学力のハードルがなくなるため、純粋にIFRSの知識が問われることになります。
英語での試験を負担に感じる人は、挑戦しやすい資格と言えるでしょう。
後ほど紹介する「USCPA(米国公認会計士)」を受けるほどの英語力がないという人にもおすすめです。

TOEIC®800点以上

TOEIC®とは、日常生活やグローバルビジネスにおける英語力をはかる世界共通のテストのことです。

転職の際、英語力をアピールしたい場合はTOEIC®で800点以上を目指しましょう。
TOEIC®800点は、日常生活でもビジネスシーンでも、標準的なコミュニケーションに問題ないとされるレベルです。
英語への深い理解力があることの証明となるため、大手企業や外資系企業でも評価されます。

グローバル化が進む現代、高い英語力は転職時の大きな武器となります。
外資系企業やグローバル企業への転職も視野に入れられるなど、経理としてのキャリアアップも目指せるでしょう。

USCPA(米国公認会計士)

USCPA(米国公認会計士)とは、アメリカの各州が認定する公認会計士のことです。

試験は、「財務会計」「企業経営環境・経営概念」「諸法規」「監査および諸手続き」の4科目から構成されており、合格するには国際会計基準やアメリカの法律など、膨大な知識が必要です。
加えて、問題はすべて英語で出題されます。
そのため、USCPAを有していると、会計・経理に関する知識と高い英語力があることを証明できます。

USCPAは国際的なビジネス資格であり、世界における認知度は高いです。
外資系企業やグローバル企業の経理職へ転職したい人にとって、USCPAの取得は強いアピールポイントとなるでしょう。

関連記事:経理の転職で後悔する7つのケースとは|成功のポイントや評価されるスキルも解説

経理で英語力を活かして転職を成功させるポイント

英語力を経理の転職にどのように活かせばよいのでしょうか。
ここからは、英語力を活かして、経理への転職を成功させるポイントについて解説します。

資格を取得

英語力を活かして経理への転職を成功させたい場合、資格を取得をすることは有効です。

すでに経理経験のある人や日商簿記2級以上を取得している人は、先ほど紹介したIFRS(国際会計基準)検定やTOEIC®、USCPA(米国公認会計士)などに挑戦することをおすすめします。

会計の知識と英語、両方のスキルを証明できれば、他者と差別化でき、転職を成功させやすくなるでしょう。

英文経理の経験をアピール

英文経理の経験がある人は、その経験をアピールしましょう。
とくに外資系企業や日系グローバル企業への転職を希望する場合、英文経理の経験者は即戦力になるため、有利になるケースもあるようです。

自己PRや面接では、これまでどのような英文経理の業務に携わってきたか、具体的にアピールしましょう。
どのように企業に貢献できるかについても伝えられると、即戦力としてのイメージを持ってもらいやすいでしょう。

英文レジュメを用意

外資系企業の場合、応募のときに英文レジュメの提出を求められるケースがあります。
レジュメとは、外資系企業へ転職する際に必要な、履歴書や職務経歴書のような書類のことです。

英文レジュメは、仕事に関係ない個人情報は記載しない、決まった形式がないなど、日本の履歴書とは異なる点が多くあります。

英語力を活かして転職したい場合は、職歴やスキル、学歴、資格などを整理し、即戦力であることをアピールできる英文レジュメを準備しておきましょう。

外資系企業は採用時期に注目

外資系企業と日本企業の採用時期は異なるため、外資系企業へ応募する際は採用時期に注目しましょう。

外資系企業では12月を決算期とすることが多いです。
新年度が始まるタイミングで人員を補充する傾向にあるため、外資系企業の採用時期は決算終了後の年末や年始、もしくは夏頃になる傾向があります。
外資系企業への転職を目指すなら、10月頃から転職活動をはじめると良いでしょう。

外資系企業への転職を目指す場合は、出遅れることがないよう、あらかじめ採用時期をおさえておくことをおすすめします。

まとめ

  • 経理職で英語力を身につけると、年収アップを図れたり、キャリアの幅を広げられたりする
  • 英文経理とは英語を使った経理業務のことで、外資系企業や日系グローバル企業で行われている
  • 経理におすすめの資格は、IFRS(国際会計基準)検定・TOEIC®800点以上・USCPA(米国公認会計士)
  • 転職を成功させるには、資格を取得することや、英文経理の経験をアピールすることなどが有効

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